上小阿仁村

また医者を誘致するらしいこともあり、近からず遠からず、何度も足を運んだことがある部落(※方言的意味で「集落」であり差別ではない)なので書かせてもらう。



自宅から3〜40分ほど車を走らせれば行ける山の中にある。
多くの人は阿仁の花火を見に行くか、山中を通って秋田に行く時くらいにしか足を運ばないほどに見る場所がない。
見渡す限りの山と田んぼ、ちょくちょく現われる熊。都会の人からすれば新鮮な光景だろうがこちとら東北には掃いて捨てるほど転がっている景色である。
こはぜとほおずきが名産であり、名産というだけあってまあ美味い。
されど、若者は去り、残されるのは老人という如何にもな田舎、それが上小阿仁

米内沢病院もなくなり、北秋田市総合病院は陸の孤島と言っても過言ではない場所に存在するため、否応なしに国保診療所に頼らなければならない現状。
北秋田市総合病院の医者共が糞もよっこたたねぇのはおいておく)


ただただ滅び行くだけなら、廃棄物処理場を誘致して少しでも活性化させようとした前村長の小林氏の気持ちは分からなくはない。
故郷の自然を残したくも、故郷を繁栄させるために公害さえ抱え込もうとする葛藤は生半なものではないだろう。


で、件の医者の件であるが小林氏があまりにも優秀すぎた為、小林氏の誘致した医師が延々といびられることになった。
(自分達の手取り年収――恐らく平均200程度――の数倍の年収を貰っていたのが気に食わなかったとも思われる。数名の村民というが、役所の人間もグルになって助け舟を出さなかっただろうというのが周辺地域の認識である)



何かで見た情報では医師の方々は年収2000万(手取り年収は恐らく900程か)程度であの過疎地へ赴いてくださったのだ。
村おこし協力隊として来て下さった人達に出来る感謝の気持ちをどうして、滅び行くことが決まっている村の為にと来てくれた医師に向けられないのかと思う人はいるだろう。



言っておく。
医師をやすめる真似をした馬鹿どもと同じような人間はどこにでもいる。雪国だから、田舎だから、というのは関係ない。
根性が悪い人間は人以上に鬱屈とした感情をぶつけ、妬みをいびりに置き換えている。



新しく来る西村医師にもまあ、色々と思うところはあるが……同じ末路にならないことを切に祈る。